Vol. 4
【1】Virtual Week参加レポート
【2】第3回TLA会合レポート etc.

TLAニュースレター For Members

Vol. 4(令和2年12月1日配信)

今号のトピック

【1】Connections Virtual Week参加レポート

【2】第3回TLA会合レポート

【3】第4回TLA会合のご案内

【4】TLA加盟メンバーのご紹介


【1】Connections Virtual Week参加レポート

東京都および公益財団法人東京観光財団(以下、TCVB)が加盟するラグジュアリートラベル市場向けコミュニティー「Connections」が、9月29日から10月2日に開催したバーチャル商談イベント「Connections Virtual Week」にTCVBが参加しました。

TLAの活動含め、最重要市場としている欧米豪や、市場として注目を高めているメキシコのトラベルデザイナーへの情報発信や情報交換を行いました。7月に開催された同イベントとの比較も踏まえ、全体として以下の様な傾向がみられました。

  • バーチャルイベントが乱立していることもあってか、バイヤーであるトラベルデザイナー達の商談に対するモチベーションの低さが伺えた。「別の商談イベントでは商談相手すら選べなかった」など、不満を漏らす者もいた。
  • 前述の背景もあってか、7月に開催された同イベントに参加した際に比べ、商談アポイントを取ることが困難であった。前回はバイヤーから東京に対して多数のリクエストが届いたが、今回はリクエスト数が非常に少なく、東京から出したリクエストが承認されない割合も高かった。
  • 「日本は海外からの旅行客を受け入れているか?」、「いつ頃から受け入れを開始する見通しなのか?」といった質問を受ける割合が非常に高かった。現状、日本が観光客の受け入れを行っていないことが、前述の様な日本/東京への送客への関心の低下に繋がっていることが感じられた。日本が海外から旅行客の受け入れを再開する時期に、東京が選ばれるための継続的な活動が必要と強く感じられた。
  • 一方で、商談アポイントのリクエストをもらったバイヤーや、東京からのリクエストが承認されたバイヤーについては、いずれも日本/東京への送客について関心の高さが伺えた。しかし、その多くが日本/東京への送客実績が無いもしくは乏しく、コロナ禍の影響でビジネスを広げるために送客先の選択肢を増やすために日本/東京に関心を示し始めた様子であった。
  • しかし、コロナ禍以前からの日本人気もあり、日本について関心を示すクライアントが多いと言うバイヤーが多く、ビジネスを成り立たせるために送客を実現するための選択肢として日本/東京への関心が高まっていることはチャンスと感じられる。

【2】第3回TLA会合レポート

10月29日に、第3回TLA会合をオンライン開催し、多くのメンバーの皆様に参加いただきました。

~講演1~

Reed Exhibitions  Sales Manager  Harry Fowles氏

「ILTMから見るラグジュアリートラベル市場の動向と、ILTMの今後の展望」

ILTM主催者として世界のトラベル市場の動向を把握するリードエキシビション社。ILTMに参加するバイヤーのうち737名が回答した調査結果と、今年度バーチャル開催となったILTM World Tourの概要について講演いただきました。

 

調査結果では、2020年6月にILTMバイヤーが手配した予約の内約70%はビーチリゾートへのエスケープ旅行で、ビーチ以外でも、近場でエスケープ旅行ができるデスティネーションの需要が増えていることや、プライベートヴィラに滞在する割合も顕著になっていること等が伺えました。一方で、スピリチュアル、ショッピング、アドベンチャーといった旅行の予約はかなり少なくなっている様です。

また、各エリアのバイヤーに寄せられる問い合わせで人気のデスティネーションは、当然のことながら近場の旅行が人気となっていますが、一方で意外なことに、コロナが深刻化している地域の人気も健在の様です。

~講演2~

ユニバーサルアビエーション 代表取締役 東山 浩司氏

「コロナ時代に高まりを見せるプライベートジェット需要の真相と、東京に求められる対策」

ユニバーサルアビエーションは、ヒューストンに本社を構え、世界20か国50事業所を展開しています。月2,000フライト以上を運行しており、世界の富裕層・ビジネスパーソンに支持されています。

コロナ禍におけるビジネスジェット利用は、他者との接触が少なく、また、定期便が運休中もしくは運航していない都市への自由なフライトが可能という面で、需要の高まりが伺えました。コロナ前の日本は、LCCの増便や格安大型ホテルの建設が相次ぎ、ミドルクラスの観光客数が増大しましたが、今後は過剰在庫により低利益率ビジネスになる可能性が懸念されており、「ハイエンドトラベラー」(≒ビジネスジェットを使う層)を対象としたマーケティング活動の必要性についてもお話いただきました。ILTMでは、全世界の旅行者の3%にあたる「ハイエンドトラベラー」が、全世界の旅行消費全体の4分の1を占めていると報告しています。このハイエンドトラベラーの受入れに必要なことを徹底調査し、インフラ整備からコンテンツ造成まで、業種を超えた協調と基盤づくりが必要です。

~ネットワーキング~

TLA加盟メンバーの大原宿様と東京ステーションホテル様より、自社コンテンツの紹介をしていただきました。その後3人1組でのフリートークの時間を設け、メンバー同士交流する時間を設けました。

【3】第4回TLA会合のご案内

開催日:令和3年1月中旬 ※予定

詳細は追ってTLAオフィシャルWEBサイトの加盟メンバー専用WEBページ内「TLA事務局からのお知らせ」等でご案内します。

【4】TLA加盟メンバーのご紹介

第3弾となる今回は、「銀座もとじ」さんと「醍醐」さんをご紹介します。

銀座もとじ

銀座に41年店を構えるきもの専門店「銀座もとじ」。日本全国の一流の染・織の商品を取り揃えています。現在、大島紬の機織りを見学することができる女性のきもの専門店と、男性きもの専門店を、銀座に2店舗展開しています。店主の泉二弘明氏さん、二代目の泉二啓太さんが大事にしているのは「顔の見えるもの作り」。糸の元となる養蚕農家から、着物を作る工程に関わる全ての人の技術と想いをお客様に伝え、反物の背景にあるストーリーを伝えていらっしゃいます。

もとじならではの商品にも出会えます。銀座を象徴する街路樹である柳を使った「銀座の柳染」は、その年の日光量等によって色合いが変わる、唯一無二の商品です。また、強くて上質な絹糸を吐く雄だけの蚕品種「プラチナボーイ」の商品化を2007年からプロデュースしており、2015年には農林水産大臣賞を受賞しています。

もとじでは完全オーダーメイドで着物を作ることが可能です。ロンドンでファッションを学んだ二代目の泉二啓太さんは、流暢な英語で日本の技術を紹介しながら、お客様の要望に沿ったベストな提案をしてくださいます。TLA加盟メンバーの大切なお客様が、日本の最高級の布の価値を深く理解し納得したお買い物ができるよう、お手伝いしていきたいと考えていらっしゃいます。

※ご連絡先は、加盟メンバーリストに掲載しています。


醍醐

東京タワーのそばにある精進料理店「醍醐」。日本でミシュランの星を獲得する精進料理店2店のうちの貴重な一店です。全席完全予約制の個室となっており、日本庭園の四季折々の眺めを堪能できます。東京タワーに近い大都会の真ん中に位置しているとは思えない静かな隠れ屋のようなお店です。

料理は全て季節に合わせて考案され、どれも鮮やかで美しくあると同時に、健康を気遣い塩分は控えめにしながらもしっかりとした味付けで物足りなさを感じさせないよう工夫されています。4代目の店主野村祐介さんは、フレンチの世界で修行を積んだ経験を生かし、洋食の盛り付け法を取り入れたり、ワインは常に100種類以上揃えたりと、精進料理の常識にとらわれない柔軟性もまた大きな魅力です。

元来修行僧の食べ物として生まれた精進料理ですが、“おもてなしの精進料理”は東京で発展していったと言われています。醍醐ではお客様にいかに喜んでいただけるかを本質とし、様々な挑戦をしながら、TLA加盟メンバーのお客様に満足して頂ける精進料理を作り上げていきたいと考えていらっしゃいます。

※ご連絡先は、加盟メンバーリストに掲載しています。